警視庁の論文・作文試験は、第1次試験で実施される課題式の筆記試験です。令和8年度(2026年度)はⅠ類が論文、Ⅲ類が作文で、いずれも1題・1時間。第1回・前倒し試験はSPI3と論文の組合せです。
令和9年度(2027年度)の第1回・前倒し試験も、Ⅰ類の論文試験が1題・1時間と警視庁の採用案内で公表されています。受験年度・試験回によって条件が変わるため、直前には必ず公式案内を確認してください。
論作文だけの配点や「何文字で合格」といった基準は公表されていません。設問に答え、理由と具体例を筋道立て、時間内に書き切る練習が対策の出発点です。
本記事では、警視庁が公開する試験問題例と令和8年度の試験案内をもとに、論文・作文の違い、練習時に確認したい観点、60分で仕上げる手順を解説します。採点基準とされるもののうち非公表の事項は、警志塾の指導上の助言として区別します。
「文章を書くのが苦手」「就職試験の論文が不安」という方も、この記事を参考に、最終合格に一歩近づきましょう。
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警視庁の論文・作文試験とは?知っておくべき基礎知識を紹介


警視庁の採用試験における論文・作文試験は、文章が上手かどうかを見る試験ではありません。
警察官として必要な思考のプロセスがあるかどうかや、課題への向き合い方を文章で確認するための試験だと捉えましょう。
教養試験やSPI3だけに偏らず、論文・作文も練習しましょう。警視庁は第1次・第2次試験の結果を総合的に判定すると公表していますが、論作文単独の配点は示していません。
まずは「論文と作文の違い」と「試験時間・文字数の確認方法」を押さえましょう。
論文と作文の違い・求められること
警視庁の試験では、Ⅰ類は論文試験、Ⅲ類は作文試験が課されます。
論文と作文は、書く際の視点の違いや、求められることの違いがあるため注意しましょう。
- 論文:警察官としての客観的な視点で書き、論理的思考力が求められる
- 作文:自分の人間性が表れる主観的な視点で書き、わかりやすさや熱意が求められる
両者の違いを分かっていないと、論文が根拠のない感想文になってしまったり、作文が抽象的で他人事のような内容になってしまったりして評価されにくくなります。
もっとも、警視庁採用試験では論文も作文も出題内容は大きく違いません。
評価されるポイントや書き方のコツ、対策法については、論文・作文ともに共通します。



「設問に正しく答え、筋道立てて具体的に書く」という土台は同じですから、両者の視点の違いや求められることの違いだけ押さえておきましょう。
試験時間と文字数の確認方法
令和8年度の警視庁採用案内では、論(作)文試験は1題・1時間です。令和9年度第1回・前倒しのⅠ類論文も1題・1時間と発表されています。
必要な文字数は、当日の問題用紙・解答用紙にある指示を優先してください。練習では警視庁の公式試験問題例(PDF)を使い、指定に沿って60分以内に完成するかを計測しましょう。
「8割書けば合格」といった公式の文字数基準や足切り点は公表されていません。文字数だけで合否を判断せず、設問への回答と構成も見直しましょう。
文字数の指定があれば守り、時間内に結論まで書いてから誤字・論理のつながりを確認しましょう。



迷わず筆を動かせる「自分なりの型」を身につけ、書くスピードと見直しの精度を上げておきましょう。
▶ 動画「【警視庁】採用試験で評価される作文の書き方を解説」で分かること
- 警視庁採用試験で評価される作文の書き方
- 採点で見られるポイント
- 評価される答案にするための練習方法
警志塾YouTubeより。警視庁の元職員が解説しています。
論文・作文の答案で確認したい3つのポイント


警視庁は論作文の詳細な採点項目や配点を公開していません。以下は、警志塾が添削・練習で確認する観点であり、公式の採点基準を示すものではありません。
- テーマから外れた答案を書いていないか
- 主張が一貫しているか
- 警察官として適性のある価値観が示されているか
これらは採点基準の断定ではなく、書き終えた答案を自分で見直すためのチェック項目として活用してください。
設問への対応と文章の一貫性を、どのようなテーマでも自分で確かめるための軸として使いましょう。
各ポイントで具体的に何を意識すればいいのか、詳しく見ていきましょう。
テーマから外れた答案を書いていないか
論文・作文試験でもっとも避けたいのは、出題されたテーマから内容が外れてしまうことです。
テーマと無関係な内容を書いてしまうと、指示に対する理解力が低いとみなされかねません。
例えば「地域住民の信頼を得るために、あなた自身が取り組むこと」を問われているとしましょう。
そこで「警察組織全体が取り組むべきこと」など、組織全体の取り組みばかりを語ってしまうと、あなた自身の行動が見えず、評価の対象外となってしまいます。
書き始める前に、「このテーマは誰が何をする話なのか」を1文で言い換えられるようにすることが大切です。
上記の例では、「“自分が”警察官として、地域住民から“信頼を得るために取る行動”は何か」と言い換えられます。



もしも途中で話が脱線しそうになったら、「今書いている内容は結論につながるのか」を確認してください。
主張が一貫しているか
文章の最初から最後まで、自分の主張(意見)がブレないようにすることも大切です。
主張が途中で変わってしまうと、論理的な思考力が欠けていると判断されてしまいます。
そうならないためにも、最初に「私はAが重要だ」と軸を1つ決め、理由や具体例をすべてAと結びつけることが有効です。
書き終えた後、最初に決めた軸と結論が同じ主張になっているかを確認すると、一貫性が保てます。



筋の通った文章は、読み手である試験官にも説得力を感じさせ、評価が高くなるでしょう。
警察官として適性のある価値観が示されているか
論文・作文試験では、警察官として適性のある価値観が文章に表れているかがチェックされます。
根拠に基づく公正かつ冷静な判断ができているかどうか、地域住民の安全を最優先にする姿勢があるかどうかなど、警察官としての正しい倫理観や責任感を示すことが重要です。
過激な思想や偏見、特定の層を攻撃するような内容は絶対に避けましょう。



常に「都民のため」という公の視点を忘れず、誠実な人柄が伝わるように記述することを心がけてください。
論文・作文試験で評価される文章を書くための4つのコツ


論文・作文試験で評価される文章を書くには、以下の4つのコツを意識しましょう。
- 序論・本論・結論の三部構成にする
- 1文1文を短く区切る
- 極端な表現は避ける
- 書き言葉・丁寧な言葉づかいを心がける
読み手が短時間で理解できる構造や、誤解のない表現など、試験官がストレスなく読めるような文章を書けるようにしましょう。
上記のコツについて、詳しく解説していきます。
序論・本論・結論の三部構成が基本
キレイで読みやすい論述をするには、序論・本論・結論の三部構成にするのがおすすめです。
構成が決まっていれば、本番で「何から書こうか」と迷う時間を減らせます。
それぞれの構成の役割を理解し、適切なボリュームで記述しましょう。
- 序論(約2割):設問に対する結論の方向性を端的に示す
- 本論(約6割):結論の理由と具体的な根拠、体験談などで説得力を高める
- 結論(約2割):全体のまとめと結論を述べ、警察官としての決意で締めくくる
序論と結論が同じ意味になっているかどうかは、必ずチェックしておきましょう。
さらに、各部が短すぎる、もしくは長すぎると、伝えたい内容が適切に伝わらなくなってしまう点にも注意が必要です。



書き方に迷ったら、この三部構成にすることで、論理のブレがない答案が書けるようになります。
1文1文を短く区切る
1つ1つの文章を短く区切ることで、読みやすさが向上します。
文章が長すぎると、主語と述語の関係が崩れ、意味が伝わりにくくなるからです。
論文・作文試験の場合、1文の長さは、60文字を目安にするとよいでしょう。
「1つの文に含める情報は1つに絞る」ことを意識するだけで、読み手に内容が伝わりやすくなります。
一方で、すべての文章があまりに短すぎると、ぶっきらぼうな印象を与えたり、文章の流れが悪くなったりすることもあるため注意が必要です。



短文にする場合でも、接続詞を効果的に使い、文と文のつながりを保ちましょう。
極端な表現は避ける
自分の意見を主張する際には、断定しすぎたり過激な表現をしたりしないようにしましょう。
警察官は常に公平中立な立場で、冷静に事態を判断しなければならないからです。
偏った主張は、「警察官としてふさわしくない」と評価される可能性があります。
そうならないためにも、「〜と考えられる」といった客観的な言い回しを意識しましょう。
主観的になりすぎず、多角的な視点で論述することで、警察官としての適性をアピールできるはずです。



主張の正しさよりも、「その判断に至る過程」が書けているかも重要です!
書き言葉・丁寧な言葉づかいを心がける
論文・作文では「話し言葉」を使わず、「書き言葉」を使うようにしましょう。
不適切な言葉づかいは、教養が足りていない印象や、公私の区別がついていない印象を与えてしまいます。
- 「でも」→「しかし」
- 「〜みたいな」→「〜のような」
- 「すごく」→「極めて」「非常に」
- 「自分」→「私」
- 「いろんな」 → 「さまざまな」
- 「〜とか」 → 「〜や」「〜など」
- 「やっぱり」 → 「やはり」
- 「だんだん」 → 「次第に」「徐々に」
また、誤字脱字をなくすことや、丁寧な文字を書くように心がけることも重要です。



普段からSNSや会話で使っているような「話し言葉」が混ざっていないか、1文ずつ厳しくチェックする習慣をつけましょう。


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警視庁の公式問題例で出題の型を確認する
まずは警視庁採用サイトの「試験問題例」を確認しましょう。公開されているのは問題例であり、直近の本試験問題を全件収録した「過去3年分」ではありません。古い年度のテーマだけで次回の出題を決めつけないことが大切です。
公式問題例のポイント(設問の要約)
- Ⅰ類・論文:自分の個性・能力を踏まえ、理想とする警察官になるため今後どう取り組むか。
- Ⅲ類・作文:自分を高めるための現在の取組を、警察官の仕事にどう活かすか。
いずれも「自分の具体的な経験・行動」から「警察官としての仕事」までつなぐ問いです。Ⅰ類なら個性・能力→理想像→今後の行動、Ⅲ類なら現在の取組→得た力→仕事での活用を一文ずつメモしてから、60分を計って書いてみましょう。これは警志塾の練習手順であり、公式の採点基準を示すものではありません。
出典:警視庁・警察官試験問題例(PDF)。令和8年度の試験時間は警察官(Ⅰ・Ⅲ類)採用案内、令和9年度第1回・前倒しのⅠ類は前倒し試験案内を参照(2026年9月20日確認)。
警視庁の論文・作文試験の対策法5選


警視庁の論文・作文試験は、文章を書くセンスがあるかどうかではなく、適切な対策が取れるかどうかで差がつきます。
なぜなら、出題テーマが毎年変わっても、評価されるポイントは共通だからです。
そこで本章では、論文・作文試験で得点を伸ばすための対策法を5つご紹介します。
- 60分の時間配分を意識する
- 自分の考えを短くまとめる訓練をする
- 社会課題や時事問題をチェックする
- 1つのテーマで何度も書き直す
- 第三者に添削してもらう
上記の対策法を日々の練習に取り入れることで、本番でどのようなテーマが出題されても、焦らずに筆を動かせるようになります。
論文・作文試験対策は、教養試験の勉強と並行して進める必要があるため、効率よく対策しましょう。
60分の時間配分を意識する
60分という制限時間内で、質の高い答案を完成させるためにも、適切な時間配分ができるようになりましょう。
時間配分をせずに書き始めると、途中で時間切れになり、未完成のまま提出することになりかねません。
練習段階から時間配分を意識することで、本番でも冷静に書き進めることができます。
- 構成やメモ作成:10分
- 執筆:40分
- 見直し・修正:10分
最初の10分で構成をしっかりと作ることが1番重要で、途中で趣旨がズレたり、文字数が足りなくなったりすることを防げます。
執筆する時間は、迷っていると時間が足りなくなってしまうため、できる限り筆を止めないようにしましょう。
最後の10分は、誤字や論理の破綻がないかどうかを確認し、ミスがあれば修正してください。



上記のような時間配分を意識し、繰り返し練習することで、完成度の高い答案を提出できるようになります。
自分の考えを短くまとめる訓練をする
論文・作文が苦手な受験生は、内容が伝わりづらい、まとまりのない文章を書いてしまう傾向にあります。
その原因は「伝えたいことが頭の中で整理されないまま書き始めてしまう」ことにあります。
対策として、まずは結論を一文で書き出し、その理由を箇条書きで2〜3点に絞る練習をしましょう。
次に、それぞれの理由を30〜50字程度で説明する訓練をすると、自然と要点を押さえた文章が書けるようになります。



自分の考えを短くまとめることができれば、設問に対して何を答えるべきかが明確になり、読み手にも主張が伝わるようになるはずです。
社会課題や時事問題をチェックする
論文・作文内で記述するエピソードに具体性を持たせるには、社会課題や時事問題のチェックが欠かせません。
警視庁の公式試験問題例では、自身の個性・成長に向けた取組と、警察官の仕事への活かし方を問う例が示されています。ただし、今後も社会問題が出題されないとは断定できません。
しかし、書く内容のリアリティを深めるのは、間違いなく時事の知識です。
新聞の見出しに目を通したり、ニュースアプリで警察・犯罪に関する記事をチェックしたりと、「今の社会で何が問題になっているか」のアンテナを張っておきましょう。
こうした情報を踏まえたうえで自分の経験や考え方を書くと、答案に説得力が生まれます。



社会課題や時事問題をチェックすることは、面接対策にもつながるため、必ずしておきましょう!
1つのテーマで何度も書き直す
論文・作文の練習をする際に、毎回新しいテーマで書くよりも、一度書いたテーマを納得のいくまで書き直す方が実力が伸びます。
何度も書き直すことで答案が洗練されていき、内容や表現の質が上がるからです。
答案をブラッシュアップしていく過程で、制限時間内に書き切るスピード感も養われますし、構成も素早く組み立てられるようになります。
さらに、何度も書き直して「このテーマなら完璧に書ける」という自信がつくことで、似たようなテーマが出題された際の精神的な支えにもなるでしょう。



質の高い答案を作り上げる経験を積むことで、本番でどのようなテーマが出題されても対応できる確かな実力が身につきます。
第三者に添削をしてもらう
論文・作文を独学で対策すると、なかなか自分の答案の弱点に気づけません。
しかし、第三者による客観的な評価を受けることで、自分では気づきにくい論理の飛躍や、分かりにくい表現が浮き彫りになります。
添削してもらう相手は家族や学校の先生でもいいのですが、1番おすすめなのはプロに添削してもらうことです。
実際に合格した受験生の答案をベースに、的確なアドバイスが受けられます。
「警志塾」では、元警視庁職員らの視点を取り入れた論作文の添削・指導について相談できます。対応内容はプランごとに確認してください。
添削の返却時期や方法は、受付日・受講プラン・休業日によって異なります。事前にコース案内と最新の利用条件を確認してください。



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警視庁の論文・作文試験に関するよくある質問
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まとめ
警視庁の論文・作文試験は、文章のセンスよりも「評価されるポイント」を知っておくことや、「書き方のコツ」を知っておくことが重要です。
あとは正しい対策ができれば、誰でも合格の可能性を高められます。
一応独学でも対策は可能ですが、論理の甘さ、警察官としての視点の不足といった、自分では気づきにくい弱点が残りやすいのも事実です。
だからこそ、最短で合格レベルの答案に引き上げたい方は、警視庁採用試験に特化した添削・指導が受けられる「警志塾」の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
第三者からのフィードバックで、設問への答え方や論理のつながりなど、自分では見落としがちな改善点を整理できます。



本気で警視庁の警察官を目指すなら、早い段階でプロの視点を取り入れ、答案の完成度を一段階引き上げていきましょう。


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