社会人採用の警察官はどの階級からスタート? 昇任のコツや待遇を徹底解説

「民間企業から警察官になりたいけど、階級は新卒と同じ巡査から?」「中途採用だと階級はどこまで上げられる?」

警察官を目指している方の中には、そんな不安や疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。

一般企業から警察への転職が珍しくなくなり、特に近年は全国の警察本部で年齢制限の大幅な緩和が進んでいるため、30代や40代、さらにはそれ以上の世代にも門戸が広く開かれています。

しかし、いざ転職するとなると警察独特の階級制度について初期の階級や入庁後のキャリアパスは見えにくいものです。

安齋

この記事では、社会人採用における警察官のスタート階級や入庁後の出世スピード、待遇面まで、警察官を目指す方が気になる疑問を徹底的に解説します!

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警察官の基本は巡査から

社会人採用(経験者採用)で入庁した場合、最初のステップとなる階級がどこになるのかは、最も気になるポイントの一つですよね。

基本は新卒と同じ階級からのスタートになりますが、受ける試験の枠によっては上位の階級から始められるケースもあります。

社会人採用も巡査から始まることが多い

警察官の採用試験で、大半の自治体が実施している「一般警察官(大卒程度のⅠ類、高卒程度のⅢ類など)」の枠、または年齢制限を広げた「社会人枠(民間企業選考など)」で受験する場合、前職の経歴に関わらずスタートは一律で「巡査」となります。

民間企業でどれだけ管理職を経験していたとしても、警察組織に入った時点では、新卒の10代・20代の同期と横一線でのスタートです。

安齋

これまでのキャリアが全てリセットされてしまうわけではないので安心してください。職務経歴書や面接で伝えたご自身の実績はその後の配属などに反映されます。

自治体や試験区分によっては「巡査部長」「警部補」スタートも!

一部の自治体や試験区分によっては、巡査以外の階級でスタートするケースもあります。

警視庁や一部の道府県警が実施している「特別捜査官」や「特定経験者枠」などの専門職採用では、最初から巡査部長や警部補といった幹部候補の階級で採用されるケースがあります。

これらは主に、以下のような高度な専門性や実務経験を持つ人材を対象としています。

  • システムエンジニアなどの「サイバー犯罪対策」に関するスキル
  • 金融機関や税理士などの「財務・経済犯罪捜査」に関するスキル
  • 高度な「語学力(中国語、韓国語、英語など)」を要する国際捜査のスキル
安齋

即戦力として組織に迎え入れられるため、最初から部下を持つ立場や、専門捜査の最前線に配属されるのが特徴です。

社会人採用の警察官は出世(昇任)で有利になる?

社会人採用で「巡査からスタートしたら、新卒の若い人たちに追いつけないのではないか」と不安に思う必要はありません。

警察組織には、社会人採用の人たちのこれまでのキャリアを評価する仕組みがしっかりと用意されています。

前職の経歴による昇任試験の在職年数短縮制度がある

警察官が上の階級に上がるためには、年に1回実施される「昇任試験(筆記、実務、面接)」に合格する必要があります。

この試験を受けるためには、現在の階級で一定期間在職、勤務していることが条件となります。

しかし社会人採用の場合、多くの自治体で「民間企業での勤務年数の◯割(例:8割など)を、警察官としての在職年数に換算する」という職歴加算制度が設けられています。

そのため、新卒で入った巡査よりも、早い段階で巡査部長の昇任試験を受ける権利を得られるケースがあるのです。

安齋

民間でのキャリアは、確実に出世のスピードを後押ししてくれますよ!

大卒・高卒の区分による昇任最短ルートの違い

社会人採用であっても、大卒か高卒かという学歴の区分によって、昇任試験を受けられるようになるまでの期間は異なります。

基本的には大卒区分(Ⅰ類など)の方が、次の昇任試験を受けられるようになるまでの必要年数が短く設定されています。社会人枠での受験でも、この大卒・高卒によるルールの違いは適用されるため、学歴によって最短ルートに違いが出てきます。

安齋

学歴を変えるのは難しいので、昇任試験の法令問題や実務問題を日頃から勉強することも合格の鍵となります。

気になる待遇 社会人採用の給与はどう決まる?

社会人採用で階級が巡査からのスタートだったとしても、給料まで新卒の10代・20代と同じになってしまうわけではありません。

これまでの経験や実績がプラスされるよう、給与面でも配慮がなされています。

前職の経歴・年齢が基本給に加算される

警察官の給与は、階級(級)と、勤続年数などに応じた細かなステップ(号俸)の組み合わせで決まる「公安職俸給表」がベースになっています。

社会人採用の場合、新卒の初任給のベースに対して、前職の経験年数や年齢に応じた「職歴加算」がなされます。そのため、30代で巡査として入庁した場合でも、同年代の生え抜きの警察官に近い基本給からスタートできるケースが多いのです。

安齋

基本給が高めに設定されれば、それを元に計算されるボーナス(期末・勤勉手当)や各種手当も高くなりますよ。

社会人採用の警察官は最高でどの階級まで上がれる?

では、社会人採用からスタートした警察官は、最終的に組織の中でどこまで上り詰めることができるのでしょうか。

その限界値と、現実的なキャリアパスについて見ていきましょう。

制度上の制限はないが、現実的な最高到達点は「警視」や「警視正」

警察の世界は、後述する国家公務員の「キャリア組」を除けば、昇任試験の成績と実務評価で決まる実力主義です。社会人採用だからといって、「◯階級までしか上がれない」といった制度上の上限は一切ありません。

ただし、30代前後で入庁した場合、定年を迎えるまでの残り年数に限りがあるため、物理的な時間制限が生まれます。

それを踏まえた現実的な最高到達点は、県警本部の課長や警察署長クラスである「警視」、あるいは極めて優秀で最速で出世を重ねた場合の大規模警察署長クラスである「警視正」あたりとなります。

安齋

ノンキャリアの場合は警視正の一つ上の階級の警視長が最高到達点となります。

多くの人が目指すのは「警部」や「警部補」

現実のキャリアパスとして、社会人採用の多くがまず目標とするのは、現場のリーダーである「警部補(係長クラス)」や、署の幹部である「警部(課長クラス)」です。

このあたりまでは、日頃の勤務に真面目に取り組み、昇任試験の対策をコツコツと進めれば十分に到達が可能です。前職で「部下のマネジメント経験」や「取引先との折衝力」があれば、幹部として組織をまとめる立場になったとき力を発揮することができます。

安齋

そこまで昇級は望んでいないという方もいるかもしれません。もちろん自分のペースで働くことも選択肢の一つです。

社会人採用(ノンキャリア)とキャリア組の違い

警察官の階級や出世を語る上で避けて通れないのが、キャリア組との違いです。

社会人の受験生がキャリア組とノンキャリア組を混同しないよう、その区分を解説します。

スタートラインと昇任スピードが根本的に異なる

キャリア組とノンキャリア組では、採用試験の方式が異なり、国家公務員と地方公務員という立場の違いもあります。

  • キャリア組: 国家公務員総合職試験に合格し、警察庁に採用されたエリートたちです。最初から「警部補」としてスタートし、その後は昇任試験を受けることなく、数年で自動的に「警視」「警視正」へと上がっていきます。
  • 社会人採用(ノンキャリア): 各都道府県の地方公務員としての採用です。基本は「巡査」から地道にスタートし、上の階級へ上がるためには、毎回厳しい昇任試験をクリアしていく必要があります。
安齋

キャリア組も中途採用を実施しているので、目指す場合はそちらの試験を受ける必要があります。

区分キャリア組社会人採用(ノンキャリア)
採用試験国家公務員総合職試験各都道府県警の採用試験(地方公務員)
初期階級警部補巡査(※専門枠は巡査部長などの場合あり)
昇任試験免除(人事評価によって昇任していく)必須(在職年数を満たし、試験合格が必要)
主な役割警察庁での組織経営・政策立案。各都道府県警の幹部各都道府県での現場捜査・治安維持の第一線

社会人採用が目指すのは「現場のプロ」

キャリア組が国全体の警察行政の舵取りを担うのに対し、社会人採用を含むノンキャリア組は、事件捜査や地域防犯の第一線を支える「現場の主役」です。

キャリア組とは役割の場が違うだけであり、前職の強みを現場で発揮し、たたき上げの幹部(署長や本部の課長など)として組織を引っ張っていくことが社会人採用のリアルなキャリアパスだと言えます。

安齋

現場で汗を流し、市民に一番近いところで頼りにされるのはノンキャリア組の警察官です!

社会人から警察官の階級を上げていくための3つのポイント

警察官として社会人の経験を活かし、入庁後にスムーズに階級を上げていくためには、以下の3つのポイントを意識することが大切です。

合格後のイメージを膨らませるために参考にしてください。

1. 警察学校での成績と初任科での姿勢

警察官としてのキャリアは、採用された瞬間、つまり「警察学校」から始まっています。

学校での成績や、卒業後に配属される交番勤務(初任科・実習期間)での仕事ぶりは、最初の評価として大きな意味を持ちます。ここで「きびきびと動く」「規律を守る」「素真面目に学ぶ」姿勢を見せることで、周囲の上司や先輩からの信頼を勝ち取ることができます。

安齋

初心を忘れずに日々、丁寧な仕事を心がけることが大事ですね!

2. 昇任試験(筆記・実務・面接)への早期対策

階級を上げるための昇任試験には「筆記試験(法学や警察実務の知識)」が含まれます。

これは勤務時間外に自分で勉強時間を確保する必要があるため、仕事を覚えながら勉強するタフさが求められます。社会人時代に資格勉強の経験がある人などは、その「効率的な勉強ノウハウ」を活かして、試験資格が得られたら一発で合格できるよう早い段階から参考書に目を通しておきましょう。

安齋

対策本や通信講座などを活用して効率を高めることが重要です。

3. 前職のスキル(PC、簿記、語学、折衝力)を現場でアピールする

一般的な巡査からのスタートであっても、前職のスキルは現場で大いに重宝されます。

例えば、複雑な書類をパソコンで素早く作成できる、企業の帳簿(簿記)が読める、苦情対応で培った高い折衝力がある、といった能力は、事件を扱う刑事部門や生活安全部門への「引き抜き(異動)」のきっかけになります。専門部署への異動は実務評価を高め、結果として昇任への強力な追い風となります。

安齋

新任のうちは基本的には上司から指示を受けることが多いですが、できることは積極的に手を挙げることも大切です。

警察官採用試験の合格を目指すなら「警志塾」がおすすめ

社会人採用で警察官になった場合でも、日頃の勤務態度が評価され、昇任試験の勉強をコツコツと続ければ上位の階級を目指すことは十分可能です。

ただし、まず警察官の採用試験で合格するためには、筆記・体力・面接を突破しなければなりません。特に働きながらだと、独学では限界を感じる方も少なくありません。

働きながら効率よく合格を勝ち取りたい方は、警察官採用試験に特化した「警志塾」で対策をするのがおすすめです。

警志塾は、警視庁をはじめとする警察官試験の合格を目指す専門の予備校で、警察学校の教官経験者や警察OBが講師を務めています。

志望動機作成、オンライン模擬面接など、仕事と両立しながら最短ルートで合格を目指せる環境が整っています。

安齋

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