「警察官になりたいけれど、過去に交通違反があるから無理かもしれない……」「親戚にトラブルを抱えた人がいると不合格になるって本当?」
そんな不安を抱えて、警察官採用試験の受験をためらっている方は少なくありません。
警察官は犯罪者を逮捕したり、武器を携帯したりすることもある「公権力」を行使する特別な職業です。そのため、採用選考では一般企業よりもはるかに厳格な背景調査が行われます。
しかし、ネット上にあるような「一度でも補導されたらアウト」「親戚に一人でも前科者がいたら一生なれない」といった情報の多くは、極端すぎる誤解です。
安齋この記事では警察官採用試験で合格できない欠格事由や、逆に不安があっても合格する解決策までを解説します。「適格性」を正しく理解することが合格への第一歩ですよ!
法律で決まっている「警察官になれない人(欠格事由)」
警察官は地方公務員であるため、地方公務員法第16条によって「欠格事由(採用してはいけない条件)」が明確に定められています。これに該当する場合、受験すらできないまたはどんなに試験の点数が良くても採用されることはありません。
「禁錮以上の刑」と執行猶予の扱い
地方公務員法において、最も重い制限がこの「刑罰」に関する規定です。「禁錮以上の刑」とは、具体的には懲役(無期・有期)または禁錮を指し、公務員の欠格事由にあたります。
懲役や禁錮の期間はそもそも受験できませんが、ここで注意が必要なのは「執行猶予」がついている場合です。執行猶予中の人は、法律上の欠格事由に該当するため試験を受けることができません。
しかし、猶予期間が無事に満了すれば、法律上は「刑の言い渡しが効力を失う」ため、欠格事由からは外れることになります。



禁錮刑以上が過去にあっても刑が終わっていれば受験は可能ですが、現実的には警察官採用試験で合格するのは難しいです。
公務員の「懲戒免職」から2年以内
過去に公務員(行政職、自衛官、教職員など)として働いていた経験があり、不祥事などで「懲戒免職」の処分を受けた場合、処分から2年間は受験することができません。
これは、一度公務員としての信頼を著しく損なった人物に対し、一定の更生期間を設けるための規定です。
なお、自己都合による退職や、民間企業での解雇はこの規定には当てはまりません。



転職の場合、面接で前職を辞めた理由については、必ずといって聞かれるポイントなので対策が必要です。
「日本国籍」を有していない人
警察官の採用には、厳格な「国籍条項」があります。これは、警察官の任務が逮捕や捜索といった、国民の権利や自由を制限する「公権力の行使」を伴うためです。
日本の統治機構の根幹に関わる職務であることから、「日本国民であること」が絶対条件となっています。
帰化した人の場合は、受験時点で日本国籍を取得していれば問題ありません。



二重国籍の状態にある場合は、各自治体の規定に従って国籍選択の手続きを進める必要があります。
反社会的な団体・過激派への関与
国家の安全を脅かす恐れのある団体への関与がある人は、警察官になることができません。
政府や国民の生活を暴力で破壊しようと企てる団体(過激派組織や反社会的勢力など)を結成したり、加入したりした経験がある人は採用されません。
警察官は、その「国家の秩序」を守る側として最前線に立つ存在です。組織内部に破壊的な思想を持つ人物が入り込むことは、警察全体、国家の信頼を揺るがす重大なリスクとなるからです。



以上の4つは警察が志望者を採用しない絶対的なルールです。逆にこれらに当てはまっていなければ道は閉ざされず、対策できるのでここから進めていきましょう!
警察官になれない? 「前科」と「前歴」の違いを解説
「警察に捕まったことがあるから、もう警察官にはなれない」と思い込んでいる方もいます。
しかし、「前科」と「前歴」では、採用試験における意味合いが大きく異なります。もしも心当たりがある場合は自分がどちらに該当するのか、あるいはどちらでもないのかを正しく理解しておきましょう。
「前科」とは:裁判で有罪判決が確定したもの
前科とは、警察に逮捕された後、検察官によって起訴され、裁判所で「有罪判決」を受けた経歴を指します。
- 対象: 懲役、禁錮だけでなく、罰金刑(交通違反の赤切符など)も含まれます。
- 採用への影響: 先述した「禁錮以上の刑」に該当すれば法律上の欠格事由となります。罰金刑などの場合は法律上の欠格事由にはなりませんが、身辺調査では「法を犯した事実」として厳しくチェックされます。



交通違反の青切符は反則金と呼ばれ納付すれば前科になることはありません。赤切符は大幅な速度超過など悪質と判断されたものです。
「前歴」とは:捜査の対象になったが、有罪には至らなかったもの
前歴とは、警察から取り調べを受けたり、逮捕されたりしたものの、最終的に裁判には至らなかった(不起訴処分など)経歴を指します。
- 対象: 嫌疑不十分での不起訴、起訴猶予、あるいは少年時代の補導歴などがこれに当たります。
- 採用への影響: 法律上の「欠格事由」には該当しません。つまり、受験資格は失われません。



例えば少年時代にやんちゃをして補導歴があっても、今は更生して警察への志があれば合格することは可能です!
警察官採用における「現実的なハードル」
法律上は「前歴」があっても受験可能ですが、警察官採用試験は「適格性」を判断する場です。
逮捕されたが証拠不十分で釈放された(前歴)という事実がある場合、試験官は「なぜそのような事態になったのか」「現在は反省し、更生しているか」を詳しく調査します。
前歴があるから即不合格というわけではありませんが、前歴がない人と比較すると合格へのハードルが上がるのは事実です。



大事なのは過去のトラブルを隠さずに伝え、今の自分が目指すことや誠実さを示すことです。嘘をついて隠すのが最もやってはいけないことです。
警察官の採用試験で不採用になりやすい人の特徴
警察官の採用試験では、法律上の欠格事由には当たらないものの、警察官としての「適格性がない」と判断されやすい特徴がいくつかあります。受験生にとっては気がかりな身辺調査に関わる部分です。
- 本人: 学歴、職歴、居住歴、交通違反歴、犯罪歴、借金の有無。
- 親族: 両親、兄弟姉妹、祖父母、配偶者、配偶者の両親。
- 近隣調査: 以前住んでいた場所や現在の住まいの近隣住民へ「トラブルはなかったか」「素行はどうだったか」を聞き込む場合があります(※全ての受験生に行うわけではなく、必要に応じて実施されます)。
① 重大な交通違反や複数の反則歴がある
警察官は交通違反を取り締まる立場です。そのため、本人の交通法規への意識は厳しく見られます。
- 赤切符(刑事罰): 飲酒運転、大幅な速度超過、無免許運転などは致命的です。
- 青切符(行政罰): 一時停止無視や駐車違反が1〜2回程度であれば即不合格とはなりませんが、短期間に繰り返している場合は「遵法精神が欠如している」とみなされます。



将来的に受験を考えている人は、自動車や自転車を運転する際は事故や違反がないよう継続的に気をつけることが大切です。
② 金銭トラブル(借金・多額のリボ払い)を抱えている
警察官の採用試験に、なぜ借金が関係あるのかと思う方もいるかもしれませんが、警察官は捜査情報など「お金に換えられる価値のある情報」を多く扱います。
多額の借金(特にギャンブルや浪費によるもの)がある人物は、金銭目的の不祥事や贈収賄のリスクがあると判断され、敬遠される傾向にあります。



学業などで必要なお金を借りることは仕方ありません。借りた目的を説明できるようにしておくことが大事です。
③ 本人や三親等以内の親族に反社会的勢力との関わりがある
身辺調査の範囲は本人だけでなく、親、兄弟姉妹、配偶者、配偶者の親(三親等程度)まで及ぶのが一般的です。
親族に暴力団関係者や、過激な思想を持つ団体の幹部がいる場合、「情報の漏洩ルートになりかねない」と判断されることがあります。



警察は機密情報を扱い、逮捕権があるため、反社会勢力とのつながりはたとえ親族であってもシビアに判断されます。
④ SNSでの不適切な言動や過激な発信
警察をはじめとする公務員試験に限らず、一般企業の採用試験でもSNS調査は当たり前に行われています。受験者の個性を知ると同時に、組織に合うかやプライベートに問題がないかを判断するのが目的です。
以下のような投稿がある場合は警察官としての適性がないと判断されることがあります。
- 過去の投稿で法令違反(飲酒運転、不法侵入、悪質ないたずら等)を自慢している
- 特定の団体や個人を攻撃する差別的な発言を繰り返している
- 他人の悪口などネガティブな投稿が多い



鍵アカウントであっても、警察は捜査のプロですから調べることは可能と思い、不適切な言動は控えた方が賢明です。
「これって大丈夫?」 警察官採用試験のよくある不安と真実を一覧化
警察官の採用試験については、様々な情報が飛び交っています。中には噂が先行しているものもあるので、受験生が大丈夫だろうかと不安になる内容について整理します。
| 項目 | 合否への影響 | 真実と対策 |
|---|---|---|
| タトゥー(刺青) | 極めて厳しい | 日本ではまだまだタトゥーは歴史的背景から反社会勢力と結びつけられる傾向があります。小さなものでも暴力団排除を徹底する警察では基本はNG。除去していても跡が残る場合は厳しく見られます。 |
| 精神科の通院歴 | 内容による | 現在の職務遂行に支障がないかがポイント。適性検査の結果と照らし合わせて判断されます。 |
| 親族の前科 | ケースバイケース | 同居している親が重大犯罪を犯した直後などは厳しいですが、疎遠な親族の軽微な前科なら影響しないことも多いです。 |
| 奨学金の返済 | 問題なし | 計画的に返済していれば全く問題ありません。滞納し続けて差し押さえを受けている場合はマイナス評価となることがあります。 |
| 大学中退・既卒 | 問題なし | 理由をしっかり説明できれば問題ありません。その後の社会人経験で何を学んだかを面接でアピールできれば強みになります。 |



一度落ちたら合格できないというのもデマです。何度もチャレンジして合格を掴んだ人もいます!
不安要素がある人が合格を勝ち取るための「3つの解決策」
もし自分に「マイナスかもしれない」と思う点があっても、諦める必要はありません。採用試験の科目の点数で他の人を上回れば、十分に合格可能です。以下の3つの戦略で、適格性を証明しましょう。
戦略①:筆記試験と体力試験で「圧倒的な数値」を出す
適格性調査の結果に気になる点があり、合格か不合格かの境界線にいる場合、最終的な判断は「この人を不合格にするのは組織にとっての損失かどうか」という天秤にかけられます。この時、試験の点数が重要になります。
- 筆記試験で上位10%に入る
- 体力試験で満点に近い数値を出す
圧倒的な実力を示すことで、「過去に多少の失敗はあるが、それ以上に優秀で必要な人材だ」という評価を引き出すことが可能です。



筆記試験も体力試験も、事前の準備をしっかりすれば高得点を狙えます!
戦略②:面接で「更生と反省」を論理的に語る
面接は受験生の警察官としての適性を見られる重要な試験です。もし過去の失敗(交通違反や補導歴など)について質問されたら、言い訳をせずに説明しましょう。
- 「当時は若く、考えが甘かったことを深く反省しています」
- 「その失敗を機に、現在は〜のような活動を通じ、法を守る意識を高く持っています」
このように、失敗から何を学び、どう変わったかを語ることが、警察官に求められる「誠実さ」の証明になります。



面接官は過去の失敗を責めているわけではありません。今の受験生がどのような人なのかを知りたいのです。
戦略③:現在の「身の潔白」と「貢献意欲」を形にする
不安要素は警察官の採用試験までにできるだけ少なくしておくことが大切です。
例えば、借金があるなら完済するか額を減らす、SNSの不適切な投稿は削除し、節度ある利用を心がけるといったことです。
それらに加えて、ボランティア活動や武道の鍛錬、語学の習得など、警察官として採用された場合に役立つスキルを磨いていきましょう。面接で自分にしかない経験を語ることは他の人との差別化につながります。



過去に不安があったとしても、今のあなたの行動次第で合格に近づくことはできますよ!
警察官を目指すなら「警志塾」で学ぶのがおすすめ
警察官の採用試験では、法律で決まっている欠格事由に該当しない限り、合格の扉は誰にでも開かれています。
ただ、採用されるためには筆記試験や体力試験、面接での受け答えをこなし、難関を突破しなければなりません。
「自分の経歴で本当に受かるの?」「面接で過去のことを聞かれたらどう答えればいい?」と不安な方は、警察官採用試験に特化した「警志塾」で学ぶのが合格への最短ルートです。
警志塾は、警視庁をメインに警察官採用試験合格を目指す予備校で、警察学校の教官経験者や警視庁OBが講師を務めています。
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