警視庁を志望していても、東京まで試験を受けに行くのは簡単ではありません。
その負担を減らすための制度が共同試験です。地元の道県で警視庁の採用試験を受けられます。
ただし申込先も試験の進み方も通常の警視庁採用試験とは違うため、仕組みを知らないまま動くと申込の時点でつまずきます。
この記事では、共同試験の仕組み、実施する1道17県と令和8年度の日程、採用予定人員、受験資格、申込方法、第2次試験の中身までを、警視庁の公表内容をもとに整理します。
2026年9月20日時点:令和8年度のA区分の7〜9月実施分は終了しています。B区分と一部のA・B共通日程は11〜12月の予定です。受験地ごとの申込・会場・持ち物は、地元道県の案内と受験通知を優先してください。警視庁の令和8年度共同試験案内(採用予定・日程・受験資格)を一次出典として確認できます。
村上塾長制度そのものはシンプルです。つまずきやすいのは申込書の書き方なので、そこは重点的に説明しますね。


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警察官になるまでの全体像(受験資格・試験内容・日程・勉強法)は、こちらのハブ記事にまとめています。


警視庁の共同試験とは
共同試験は、警視庁警察官を志望する人が地元でも受験できるように、1道17県で実施される採用試験です。対象は男性警察官のみとなっています。
特徴は試験の実施主体が2つに分かれている点です。第1次試験は地元県が実施し、第2次試験は警視庁の試験官が地元県に赴いて実施します。
つまり最後まで地元で完結します。東京へ出向く必要がありません。



「地元県警を受ける試験」ではありません。あくまで警視庁を受ける試験を、地元で受けられる制度です。
A区分とB区分の違い
共同試験にはA区分とB区分があります。警視庁本体の採用試験でいうⅠ類・Ⅲ類に相当する区分です。
どちらの区分で受験するかによって、年齢要件も第2次試験の実施時期も変わります。
通常の警視庁採用試験との違い
最終的に警視庁の警察官を目指す点は同じですが、受験地と手続きの流れが異なります。
通常の警視庁採用試験の会場・持ち物の確認手順は警視庁採用試験の会場・持ち物ガイドに分けて解説しています。共同試験は地元道県の受験案内を確認してください。



申込先が警視庁ではないという点だけは、必ず押さえておいてください。
令和8年度の採用予定人員は男性警察官95名
令和8年度の共同試験の採用予定人員は、男性警察官95名です。内訳はA区分56名、B区分39名程度となっています。
ここで多くの受験生がつまずくのが、自分が受ける道県で何人採用されるのかという点です。
結論から言うと、試験地ごとの採用予定人員は警視庁の公式ページには掲載されていません。警視庁は「試験地ごとの採用予定人員は、地元県の受験案内等で確認してください」と案内しています。
道県別の採用予定人員をうたっている情報は、年度が古い受験案内をもとにしている可能性があります。数字は必ず今年度の受験案内か、地元県の警察本部で確認してください。
地元県の警察本部の採用担当連絡先は、警視庁が次のとおり公表しています。第1次試験の実施日や申込受付期間の問い合わせ、資料請求もこちらが窓口です。



学歴要件など不明な点は、警視庁採用センター(0120-314-372)に直接聞くのが確実です。


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共同試験を実施する1道17県と令和8年度の第2次試験日
共同試験を実施するのは、北海道と17の県です。
第1次試験の日程と申込受付期間は地元県ごとに異なり、地元県が設定します。そのため統一の日程はありません。地元県の受験案内で確認してください。
一方、警視庁の試験官が出張して行う第2次試験の日程は、警視庁が道県別に公表しています。
A区分の第2次試験日(令和8年度)
令和8年度A区分の主な第2次試験日は7月から9月で、広島・宮崎のA・B共通日程は11月です。日程変更の有無は必ず警視庁公式と受験通知で確認してください。
B区分の第2次試験日(令和8年度)
令和8年度のB区分の第2次試験は、11月から12月にかけて実施されます。広島と宮崎はA区分・B区分が同じ日程です。



第2次試験日から逆算すると、論作文と面接の準備にどれだけ時間が残っているかが見えてきます。
共同試験の受験資格
受験資格のうち、警視庁が全国共通で公表しているのは年齢要件です。
警視庁は試験地ごとに年齢要件が異なる場合があると明記しています。上の表だけで判断せず、地元県の受験案内を必ず確認してください。
学歴(学力)の要件については、警視庁は地元県の受験案内等を参照するよう案内しています。不明な点は警視庁採用センター(0120-314-372)に問い合わせる形です。
なお共同試験は男性警察官のみが対象です。女性が警視庁を志望する場合は、通常の警視庁採用試験を受験することになります。



年齢要件は区分によって4年ぶん違います。自分がどちらの区分に当てはまるか、まず生年月日で確認してください。


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共同試験の受験申込手続き
申込の流れは次のとおりです。
- 受験申込書を入手する:地元県の人事委員会事務局または警察本部警務課に請求する
- 必要事項を記入する:志望順位欄の該当箇所に「警視庁(東京都)」と記入する
- 申し込む:地元県の人事委員会事務局または警察本部警務課に提出する
共同試験でいちばん見落とされやすいのが志望順位欄への「警視庁(東京都)」の記入です。ここが書かれていないと、警視庁を志望した扱いになりません。
申込受付期間は地元県が設定するため、道県によって異なります。期間を過ぎると、どれだけ準備していても受験できません。早めに地元県の受験案内を取り寄せてください。



申込先は警視庁ではなく地元道県です。志望順位の記入方法も含め、地元の受験案内で確認しましょう。
共同試験の試験内容と合格発表
第1次試験は地元県が実施します。内容や科目は地元県の受験案内で確認してください。
第2次試験は警視庁の試験官が地元県に赴いて実施します。科目は次のとおりです。
令和7年度から国語試験は廃止されています。古い受験情報を見て国語対策に時間を割かないよう注意してください。
身体検査の主な基準は、視力が裸眼で両眼とも0.6以上、または矯正視力が両眼とも1.0以上であることです。色覚・聴力・その他の運動機能については、警察官としての職務執行に支障がないことが条件とされています。
なお体力検査はTシャツ・ショートパンツで行うため、各自で準備が必要です。身体検査については、第2次試験日以降に医療機関で健康診断を受診する流れになります。
合格発表のタイミング
- 第1次試験の結果:第2次試験日のおおむね10日前までに、合格者のみに通知
- 最終結果:第2次試験終了から、A区分はおおむね60日後、B区分はおおむね70日後に、受験者全員へ通知
合格後の採用・給与・待遇は、警視庁の男性警察官採用試験と同じ扱いです。



第1次の結果が届くのは第2次のおよそ10日前です。準備は結果を待たずに進めておくのが前提になります。
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共同試験を受けるか迷ったときの判断基準
地元で受けられるという理由だけで選ぶと、面接で苦しくなります。次の3点で判断してください。
警視庁への志望度が本当に高いか
第2次試験の面接官は警視庁の試験官です。「なぜ地元県警ではなく警視庁なのか」は避けて通れません。地元で受験できるから、という動機では答えになりません。
地元県警や通常試験と日程が重ならないか
第1次試験は地元県が実施するため、地元県警の採用試験と日程や準備期間が近くなることがあります。複数受けるなら、どれを第一志望にするかを先に決めてください。
移動と費用の負担をどれだけ減らせるか
東京への往復と宿泊が不要になる効果は、受験回数が増えるほど大きくなります。慣れた地域で受験できる安心感も含めて考えてください。



志望理由を自分の言葉で説明できるよう、警視庁と地元県警の違いを整理しましょう。
共同試験に向けた対策の要点
共同試験は制度こそ特殊ですが、求められる力は通常の警視庁採用試験と同じです。優先順位だけ整理しておきます。
第1次試験は地元県の出題形式に合わせる
第1次は地元県が実施します。出題形式や科目構成は地元県の受験案内で確認し、それに合わせて対策してください。教養試験がある場合は、数的処理・判断推理・文章理解のように差がつきやすい分野から固めるのが基本です。
論作文は第2次で唯一の筆記試験
第2次試験の筆記は論(作)文だけです。1題1時間という条件のなかで、結論・理由・具体例・まとめの流れを崩さずに書ききる練習が要ります。詳しい書き方は警視庁の論文試験の対策記事で解説しています。
面接は「なぜ警視庁か」を自分の言葉で
地元出身であることは、うまく整理すれば強みになります。地元で感じた治安への問題意識を、警視庁でどう活かすのかまで言葉にしてください。想定問答は警視庁の面接対策の記事と志望動機の作り方の記事が参考になります。
体力検査は4種目に絞って準備する
種目は腕立て伏せ、バーピーテスト、上体起こし、反復横跳びの4つです。直前に伸ばせる分野ではないので、早い段階から習慣にしてください。詳細は体力検査の対策記事にまとめています。
第2次試験全体の流れをつかみたい方は、警視庁の二次試験の解説記事もあわせて読んでみてください。



種目は公表されています。無理のない範囲で練習し、当日は通知と試験官の指示を優先してください。
警視庁の共同試験に関するよくある質問
女性でも共同試験は受けられますか?
受けられません。共同試験は男性警察官のみを対象とした試験です。女性が警視庁を志望する場合は、通常の警視庁採用試験を受験することになります。
第1次試験はどこで受けるのですか?
地元の道県で受けます。第1次試験は地元県が実施するためです。第2次試験も、警視庁の試験官が地元県に赴いて実施するので、東京へ行く必要はありません。
何人採用されるのですか?
令和8年度は男性警察官95名(A区分56名、B区分39名程度)が全体の採用予定人員です。ただし試験地ごとの人数は警視庁の公式ページには掲載されていないため、地元県の受験案内で確認する必要があります。
通常の警視庁採用試験と併願できますか?
併願の可否は地元県の受験案内で確認してください。共同試験は申込先が地元県で、受験申込書の志望順位欄に「警視庁(東京都)」と記入する仕組みになっており、通常の警視庁採用試験とは手続きが別だからです。判断に迷う場合は、警視庁採用センターか地元県の警察本部に確認するのが確実です。
第2次試験に国語試験はありますか?
ありません。国語試験は令和7年度から廃止されています。第2次試験の筆記は論(作)文のみです。



古い年度の情報が残っているサイトも多いので、科目は必ず今年度の公表内容で確認してくださいね。
よくある質問
- 共同試験とはどんな制度ですか?
-
警視庁警察官を志望する人が地元の道県でも受験できる制度です。第1次試験は地元県が実施し、第2次試験は警視庁の試験官が地元に赴いて行うため、東京へ行かずに受験できます。
- 女性は共同試験を受けられますか?
-
受けられません。共同試験は男性警察官のみを対象とした試験のため、女性が警視庁を志望する場合は通常の警視庁採用試験を受験することになります。
- 令和8年度の採用予定人員は何人ですか?
-
男性警察官95名で、内訳はA区分56名、B区分39名程度です。ただし試験地ごとの人数は公式ページに掲載されていないため、地元県の受験案内で確認する必要があります。
まとめ
警視庁の共同試験は、1道17県で実施される男性警察官向けの採用試験です。第1次試験は地元県が実施し、第2次試験は警視庁の試験官が地元県に赴いて行うため、地元で完結します。
令和8年度の採用予定人員は男性警察官95名(A区分56名、B区分39名程度)です。ただし試験地ごとの人数、第1次試験の日程、申込受付期間、学歴要件は、いずれも地元県の受験案内で確認する必要があります。
申込では、受験申込書の志望順位欄に「警視庁(東京都)」と記入することを忘れないでください。ここが共同試験でもっとも見落とされやすい手続きです。
制度を理解したうえで、第2次試験日から逆算して論作文・面接・体力検査の準備を進めていきましょう。


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